「すみません、ちょっと話したいことが...」と神妙な面持ちで声をかけられ、退職の相談をされる。
管理職、経営者にとってはつらい出来事の1つですよね。
しかもその相談が日ごろから頼りにしているエース社員からの退職相談だったら...
悲しさと同様に社内に与えるダメージもとてつもないものでしょう。
ですが、エース社員というのは仕事ができるからこそ市場からのニーズも高く、油断しているとあっという間に転職してしまうものです。
ではどうすればエース社員の退職・転職を防ぐことができるのでしょうか?
この記事ではエース社員のよくある退職理由とその防止策について話していきます。
今回の記事で話す内容は下記の通りです。
よかったら最後まで読んでいって下さいね。
この記事の内容
- エース社員のよくある退職理由
- エース社員の退職で会社が受ける損失
- エース社員の退職を防ぐ方法・引き止め方
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エース社員のよくある退職理由3選
エース社員はどのようなきっかけで退職を決断するのでしょうか?
周りよりもできることや見えるものが多い分、エース社員は広い視点で物事を捉えています。
しかし、僕自身様々な転職希望者の相談に乗ってきた中で、エース社員と呼ばれる人の相談も受けたことがありますが、意外と退職を考える理由には共通点がありました。
その共通点を3つお話ししたいと思います。
エース社員のよくある退職理由
- 成果が正当に評価されていない(報酬に反映されない)
- 尊敬できる上司・社風でない
- 疑問や質問に対して正面から向き合ってくれない
以下で解説します。
1.成果が正当に評価されていない(報酬に反映されない)
エース社員は数字に正確で、日々の仕事から『自分がいくらの給与を貰っていくらの成果を出しているのか』『いくらの利益をもたらしているのか』などが漫然と頭の中にあります。
だからこそ、自分の生み出している利益に対して正当な評価がされているかをシビアに見ています。
自分の生み出している利益や市場価値に対する評価に相場と乖離があったり納得できない場合、早々に見切りをつけて正当に評価してくれる環境を求めて転職してしまうでしょう。
エース社員は自分の市場価値が高く、容易に転職ができるということを理解しているため、環境にしがみつかずアクションが早いのも特徴です。
2.尊敬できる上司・社風でない
エース社員の働くモチベーションとして多いのは『給与』と『環境』です。
どちらも同じくらい大切な要素なのですが、意外と『環境』について間違った解釈をしているケースがあります。
それは、エース社員に働きやすい環境を用意すればいいと思っていることです。
エース社員に最大限のパフォーマンスを発揮してもらうために特別扱いをしたり、必要以上に裁量を持たせたりしていませんか?
実際にエース社員が「この会社で働きたい」と感じるポイントはそこではありません。
大切なのは『尊敬できる上司や同僚の存在』や『この会社のために働きたいと思える社風や風土』です。
これはつまり、エース社員一人を取り巻く環境ではなく、会社全体を通しての環境を整備することが大切とも言えるでしょう。
3.疑問や質問に対して正面から向き合ってくれない
エース社員の多くは能動的に活動するアグレッシブさと色んな事に興味関心を持つ好奇心を持っています。
そのため『意図の分からない指示』や『最適解ではないと思えるもの』などに対して「何故?」という感情を感情を抱きやすく、それを解消しようと質問や意見するでしょう。
そこで納得できる回答が得られなかったり、はぐらかされたりすると会社に対する信頼度は一気に落ちてしまいます。
どこでも欲しがるエース社員が自社で働き続けてくれる理由は「この会社が好きだから」です。
エース社員を繋ぎとめておくには、双方の信頼関係を崩さないことが何より大切なポイントなのです。
エース社員の退職で会社が受ける損失
エース社員が退職することで会社が損失を受けることは容易に想像できるでしょう。
ここではエース社員の退職により会社が受ける損失を詳しく説明します。
エース社員の退職で会社が受ける損失
- 他の社員の負担が増える
- 生産性やモチベーションが下がる
- 他の社員も退職をする可能性がある
以下で解説します。
1.他の社員の負担が増える
エース社員が退職をしてしまうとその分の業務を他の社員がカバーしないといけないため、周りの負担が増えます。
またエース社員の場合、他の社員とは難易度が違った仕事をしている場合もあり、そのようなときは同じクオリティでカバーをすることは難しくなるでしょう。
そうなると残った社員だけでは対応ができなくなり、結果的に会社の業務全体が回らないことにも発展してしまいます。
2.生産性やモチベーションが下がる
エース社員が退職をすると、かなりの可能性で生産性が下がります。
効率良く成果を上げてきたエース社員が退職した後、他の社員では同じようなクオリティーで仕事をするのは難しいためです。
また、他の社員のモチベーションにも大きな影響を与えるでしょう。
「エース社員のように仕事ができる人間になりたい」
「エース社員が上司にかけ合ってくれるからこそ今の仕事ができる」
このような存在が退職することで、仕事に対する意欲が低下し、社内全体のモチベーションの低下に繋がるのです。
3.他の社員も退職をする可能性がある
エース社員の退職は、他の社員の退職に繋がる可能性があります。
「エース社員が退職して会社に不信感がある」
「エース社員いたから今まで頑張ってこれた」
エース社員がいたからこそ今の会社や部署にいることができている人は少なくありません。
仕事面以外でもエース社員への依存度は大きいと言えます。
エース社員の退職を防ぐ方法・引き止め方
退職されたら会社や部署にとって大ダメージな『エース社員』
そんなエース社員が『「退職したい...」と相談してきたときの引き止め方』や、『退職したいと思わせない会社とは』といったポイントについて話していきます。
エース社員の引き止め方
- 問題点のヒアリングと改善策を擦り合わせる
- 媚びない・特別扱いしすぎない
- エース社員に依存しすぎない
以下で解説します。
1.問題点のヒアリングと改善策を擦り合わせる
エース社員は俯瞰で物事を見ることができるため、「ここが良くないな」と感じた時、「だからこうすればいいのに」とまで考えています。
また、力量があるからこそ、構造的に変更することができないことなどに対して「こうしてほしい!」などの無茶な要望はしません。
あくまで修正ができそうな点を具体的な修正案とセットで上げてくれることが多いので、管理職(会社)側もきちんと正面から向き合って対応することが大切です。
その場ですぐに解決することは難しいかもしれませんが「きちんと向き合ってくれた」という実感が、エース社員に充実感や誠実さを感じてもらえるでしょう。
2.媚びない・特別扱いしすぎない
エース社員のよくある退職理由の1つとして『エース社員でいることに疲れた』という人もいます。
これは日々のプレッシャーなどを指すこともありますが、実は意外とポイントはそこではなく、『同僚と扱いに差がある』『気を遣われる』といった特別扱いに居心地の悪さを感じているエース社員が数多くいます。
勿論、能力に差がある以上、業務領域や出世スピードなどは一律というわけにはいきません。
ですが、「エース社員に気持ちよく働いてほしい」「快適な環境を与えたい」という気持ちがかえってエース社員の負担になっていることもあります。
必要以上の特別扱いはせず、他の社員と同様の扱いをすることこそがエース社員の働きやすさに繋がります。
3.エース社員に依存しすぎない
そもそもの組織体制として、成果を上げられるエース社員がいるのはいいことですが、特定の社員に頼り切るというのはよくない状況です。
エース社員への依存は、エース社員へのメンタルや体力的な負担も大きくなるでしょうし、会社の構造としても脆いものになってしまうでしょう。
エース社員が第一線で活躍してくれているときには、そのスキルや手法を後輩へ継承するなど育成フローを整えること。
そうすることで、エース社員の負担も軽くなりますし、組織としてのレベルも高めることができます。
大切なのは、エース社員が『エースとして活躍できている理由』を俗人化せず再現性を持たせて、会社として『エースを育て上げるマニュアル』を作成することです。
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まとめ
以上、『エース社員の退職の引き止め方とよくある離職理由について』でした。
エース社員の悩みや退職理由は、一般的なものとは少し異なるケースが多かったりします。
また、エース社員本人が『働く上で何を大切にしているか』も大切なポイントです。
エース社員はそのスキルの高さから、転職市場でも引っ張りだこ。
そして市場価値が高いことを本人でも理解しているからこそ、転職に対する心理的ハードルが低いのも特徴です。
だからこそ、エース社員の退職を引き止めるには組織として魅力的であることが必然的に大切になってくるのかもしれませんね。
また、このサイトではこの記事以外にも、採用問題や求人についての記事を掲載しています。
この記事を読んでくださった方におすすめの記事をいくつか載せておくので、よかったら覗いてみて下さいね。
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