「レディースアパレルで働いてみたいけど実際どうなんだろう?」
今この記事を読んでいる人の多くは、こんな風に考えている男性なのではないでしょうか?
僕は18歳~25歳までの約7年間をレディースアパレルの販売員として過ごしました。
当時も今も男性がレディースの店舗に立つことは珍しく、色んな経験や学びを得ることができました。
今回は、そんな僕の経験を通して『男性がレディースアパレルで働いて感じたこと』についてお話ししたいと思います。
レディースアパレルで働いてみたいと考えている男性は、ぜひ参考にしてもらえればと思います。
今回の記事で話す内容をまとめてみました。
僕自身の体験談も交えた内容になっているので、楽しみながら読んでもらえると嬉しいです。
この記事の内容
- 僕がなぜレディースアパレルを選んだのか
- レディースアパレルで働いて良かったこと
- レディースアパレルで働いて大変だったこと
- レディースアパレルに向いている人とは
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僕がなぜレディースアパレルを選んだのか
僕が自分の経歴を話すと、
ほとんどの人から「なんでレディースアパレルを選んだの?」と聞かれます。
確かにファッションが好きなだけならメンズアパレルでもいいですもんね。
実は僕は自分からレディースアパレルを選んだわけではありません。
僕は少し人とは違う経路を辿って、高校卒業後レディースアパレル企業に入社しました。
というのも、親の知人がその企業の人事をしており、雑談の中で「息子がアパレルしたいらしいんだよね~」と話したところ、「うちレディースだけど面接来る?」という成り行きから結果的に入社することとなりました。(結構大きな企業だったので内定まで確約されていたわけではなく、あくまで面接の権利だけもらえた形でした)
僕は親からその話を聞くまでは、漫然と専門学校や短大に行ってからアパレル業界に入るんだろうなと思っていましたが、高校卒業後すぐに現場に立てる道が現れたので、就職する道を選びました。
アパレル業界が学歴より能力や現場の経験を重視する世界だったのも大きいですね。
レディースアパレルで働いて良かったこと
さっきも話した通り、僕は自分で選んでレディースアパレルの道に進んだわけではありません。
ですが、結果的に僕にはレディースアパレルが合っていたなと感じています。
それに、「メンズアパレルならこうはいかなかったな~」と感じることも沢山ありました。
そんなレディースアパレルの魅力をいくつか話していこうと思います。
顔と名前をすぐ覚えてもらえる
僕が働いていた会社では、男性販売員がとにかく少なく全体の2~3%程で、配属された店舗でも全10~15名ほどのスタッフの中で男性は僕1人でした。
そのためお客様はもちろん、本部の人や多店舗の人にもすぐに顔と名前を覚えてもらえました。
顔と名前を覚えてもらえるというのは、販売員としてだけでなく、1会社員としてとても大切なことです。
販売員は商品を売ることが大切ですが、自身をブランド化していくことも大切な職業です。
「アジさんから買いたい」
「アジさんに選んでもらいたい」
こう思ってもらうことで、販売員としての価値が上がっていきます。
その第一歩目として、まずは顔と名前を覚えてもらうことが大切なのですが、沢山ある店舗の中から1販売員を記憶しておくなんて簡単なことではありません。
よっぽど気が合って話が弾んだり、印象に残らないと難しいでしょう。
その点、『男性である』というのはそれだけで結構なインパクトです。
ただし、もちろん「またアジさんと話したいな」と思ってもらえる接客をすることは大前提です。
それから、社内で覚えてもらいやすいというのも大きかったと思います。
何か店舗内で代表者を決めるときに「アジくん行っておいで~」と選ばれたり、本部から「〇日にアジくん借りていい?」と連絡が来たり...
圧倒的に女性よりも与えてもらったチャンスの回数が多かったと感じますし、通常業務外の様々な経験をさせてもらったと思います。
もちろん評価制度は男女平等なんですが、人間同士なので大勢の女性の中に男性がポツンといると目立ちやすかったり、声をかけやすいのは当然です。
社風もあるかも知れませんが、このような点はレディースアパレルを選んだからこそ得られた体験だったなと思っています。
自分の好きな服を着て働ける
基本的にアパレル販売員は、自分のお店の商品を着て店頭に立ちます。
それは従業員割引で少し安く商品を買うこともあれば、貸与服といって会社から支給されるものもあります。
また、お店の商品であれば自分が着たいものを何でも着れるわけでもありません。
会社として売り出していきたいものや、他のスタッフとのバランスなどを考えて選ばないといけないため、実際には「あんまり好みじゃないけど仕方なく着てる」という人もいます。
その点、僕は店頭にメンズアパレルがなかったため、ブランドイメージを損なわない私服で働いていました。
僕は自分の性格的にも、ジャケット×Tシャツ×スラックス×スニーカーといったシンプルなファッションが好きだったので、毎年新作を買わなくても前のシーズンで買ったジャケットを着回したりしていました。
アパレル販売員のよくある悩みとして、店頭で着る服を買わないといけないからお給料が少ないという人が多いですが、僕は自分のペースで買い足していたので、そこもありがたかったですね。(その代わりどの服も定価で買う必要がありますが...)
ただ、僕と違って「トレンドの服が好き!」「新しい服をどんどん着たい!」という人は、正直アパレル販売員のお給料でそれを叶えるのは厳しいと思います。
そんな人は、最近増えていているファッションのサブスクサービスを利用して、『借りる』という選択肢もありかも知れません◎
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会話が楽しい
これは断じて色んな女性と会話できるのが楽しいというわけではありません。と最初に言っておきます。笑
理由は2つあります。
1つは性格的な話で、男性よりも女性の方が人と相談しながら買い物をする人が多いということです。
全員に当てはまるわけではありませんが、男性は一人で黙々と買い物する、もしくは必要な情報だけ販売員に聞くという人が多いんです。
一般的に男性のお客様に刺さる会話は商品やブランドのルーツや専門的な知識の話と言われています。
対して女性は、
「これとこれならどっちがいいかな?」
「こんなものを持ってるんだけど合うかな?」
といった洋服の話や、
「今日こんなことがあって~...」
「今度〇〇に行くんです!」
といった世間話が好きな人が男性よりも多いんです。
(これはメンズとレディースどっちも経験がある友人も言っていたので間違いないと思います)
僕はファッションが好きな上、人と話すこと自体が好きでした。
なので、自分の性格的にもレディースアパレルの方が合っていたなと感じています。
もう1つの理由は、提案できる商品の幅が広いことです。
レディースアパレルはメンズに比べてそもそもアパレルの種類・量から違います。
例えば、男性がボトムを探すとき選択肢は基本的にパンツ(ズボン)1択になりがちですよね。
しかし女性の場合だと、ボトムの選択肢はパンツかスカート、もしくはワンピースといくつもバリエーションがあります。
しかも仮にスカートならタイト、フレア、マーメイドなどそこからデザインも多種多様です。
僕は、サポートを求めているお客様1人1人に合ったオーダーメイドなコーディネートを提案できる販売員が一流だと思っていました。
そう考えた時に、レディースアパレルの多様性や幅の大きさが僕にとってはとても魅力的に感じていました。
レディースアパレルで働いて大変だったこと
一方で、「男性だからこそ大変だったな」と感じるシーンも正直ありました。
ここでは『アパレル販売員の大変さ』ではなく、
『男性販売員だからこその大変さ』について話していこうと思います。
男性を生理的に受け付けられない人もいる
基本的にお客様は全員女性です。
年代はブランドによって様々だと思いますが、僕が働いていた店舗は20代のOLさんから40代の主婦さんまで幅広い年代の女性が来られる店舗でした。
販売員から声掛けをする社風だったので、いつも通り声掛けをしていると「お兄さんが嫌ってわけじゃないんだけど、男性が苦手で...」と別の販売員へ変わってほしいと言われたことが何度もあります。
他にも、僕が声を掛けても口を聞いてくれないお客様に、別の販売員が声を掛けると楽しそうに話しているということもありました。
ただ、これは誰が悪いというものではありません。
お客様には自分のしたいように買い物をする権利がありますし、試着の際にはサイズなどを見ることもあるので、異性にそういったシーンを見られることに苦手意識を持つ人がいるのは当然です。
そんなときには、お客様も「言いにくいことを言った」という引け目を感じているケースが多いので、僕は積極的に「全然気にしないでください!お買い物楽しんでくださいね!」とフォローを必ず入れるようにしていました。
言葉遣いや言葉選びが慎重になる
これは主に、同僚や社内の人に対してという意味ですね。
僕は学生時代、小学校は6年間野球、中高はハンドボールと、ずっとスポーツ漬けの生活を送っていました。
なので、ずっと男社会の中で生活してきた状態から、いきなり女性社会に飛び込んでいます。
入社直後は皆さんが先輩なので、特に苦労はしませんでしたが、後輩ができたときに距離感を掴むのに苦労しました...
僕はもともと、後輩を積極的にご飯に誘ったり遊びに誘うタイプです。
しかし、対女性でしかも職場の後輩相手の場合、気軽に誘っていいものかとても悩みました。笑
もし誘ったら、「嫌だけど先輩だし断れない」とか思われるのかなとか...笑
仕事上のミスの指摘なども、口調や伝え方にはとても気を使いましたね。
これは男性相手でも同じですが、感情的にならず、「一度相手の立場に立って、何故このようなミスが起こったのか?」を一緒に考えて、再発防止に努めていくことが大切ですね。
レディースアパレルに向いている人とは
ここまでレディースアパレルで働く男性スタッフの魅力や苦労について話してきました。
ではそれを踏まえて、どんな人がレディースアパレルに向いているのかについて話していきたいと思います。
雑談や日常会話が好きな人
レディースアパレル業界で人気の販売員は、商品知識の豊富さやファッションセンスよりも会話力が優れています。
お客様は、ただ商品の知識を話してくれる販売員は求めていません。
「この人と話してると楽しいな」
「あの人にまた会いたいな」
という気持ちから、リピートに繋がることがほとんどです。
そう思ってもらうためには、
何気ない会話の中から話題を膨らませたり、もっと話したいなと思わせる表情や話し方ができることが重要です。
また、このコミュニケーション能力は同じ店舗で働くスタッフに対しても同様です。
レディースアパレルの店舗では、日ごろから雑談が飛び交っています。笑
無理して会話に混ざる必要はありませんが、適度に仕事以外のコミュニケーションも取れた方が、良好な関係性は築きやすいでしょう。
積極的に行動できる人
レディースアパレルで働く男性販売員はごく少数です。
だからこそ目立ちますし、チャンスを貰える機会も多かったと僕は感じています。
その中で僕が大切だなと感じたのは、チャンスを見逃さず積極的にアクションを起こせるかです。
当時は、本社での研修や、館でのセミナー、ロールプレイング大会など、「アジくん今度こんなのあるんだけどどう?」と声が掛かれば、即答で「行きます!」と答えていました。
そこで結果を出せたことも出せなかったこともありましたが、とにかく機会をふいにすることだけはしないようにしていました。
自己成長という意味もありますが、推薦してくれた上司にとっても「声かけて良かったな」と感じてもらえますよね。
好奇心旺盛な人
レディースアパレルで働いていると、普段男性同士では話さない話題も沢山出てきます。
僕自身レディースアパレルの経験を通して、メイクや、オシャレなカフェ、いまどきの俳優などに詳しくなりました。笑
最初の頃は、shu uemuraをパティシエの名前だと思ってましたしね。
そんな風に、自分の知らない分野に詳しくなれるのもこの仕事の魅力ですし、お客様から教えてもらうだけでなく「こないだ行った〇〇ってカフェすごく良かったですよ!」とこちらから話すことも販売員としては大切です。
そのためにも、自分の知らない分野に対しても好奇心を持って触れてみたり、素敵なカフェを見つけたら「ここ〇〇さん好きそうだな」とメモしておいたり、物事1つ1つに対してアンテナを高く張っておくことも大切だと思います。
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まとめ
以上、男性がレディースアパレルで働いて感じたことでした。
僕は約7年間レディースアパレルの販売員として働き、最終的には副店長まで務めさせていただきました。
その経験を経て思うことは、レディースアパレルで働いて良かったです。
最初は、異性に囲まれて働くことに少しハードルの高さを感じるかもしれませんが、1週間もあれば慣れます。
僕はレディースアパレルの販売員を通して、かけがえのない仲間とも出会えましたし、沢山の出会いや学びを経験することができました。
今回の記事が、「アパレル業界に入ってみたいけど迷っている」という人の参考になれば嬉しいです。
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